カメラのキタムラ 体験談

懐かしい思い出です。

 

以前近所にありましたカメラのキタムラは気さくな店主の人柄に魅せられ、客の集まるお店でした。

 

 

その思い出を少し綴ります。

 

 

その頃は携帯が普及してきていたとはいえ、まだバカチョンカメラと呼んだ使い捨てカメラがあった時代でした。

 

 

行事にはちょっとよいカメラで写真を撮り、お店で現像してもらって記念に参加者に配布する、写真を思い出の共有のような形で利用していた時代だったと思います。

 

 

ですから、運動会や卒業式といった月には、写真の現像に追われる店主が忙しそうに対応していた姿が印象的でした。

 

 

今のようなスマホへのデータ保存は気楽に撮影しデータの消去も保存も簡単にできますが、当時は素人といえど一枚一枚真剣にシャッターを切っていましたので、違った意味で思い出の瞬間を切り取っていたように思います。

 

 

ですから、思い出の一枚などは焼き増しする際もどのサイズに仕上げてもらうか、店主に相談しながらあれこれ思案した記憶があります。

 

 

また、個人的にはVHSビデオからブルーレイ、DVDへの映像保存などをお願いしていたので、機器に疎い私にもわかりやすくサービス内容を説明して納得のいく資料の整理に力を貸して下さったことを思い出します。

 

 

そして時代が進みスマホが普及してきたある時、「いつまでこの商売続けるかな。」と店主がつぶやかれました。

 

 

写真を人に配ったりもらったりの機会がなくなり、データのやり取りで撮影したものを見せあうようになっていた頃でした。

 

 

バカチョンカメラも店頭販売で見かけなくなっていましたし、おじいちゃんおばあちゃんの世代が簡易スマホを持つようになってきていました。

 

 

カメラや写真で時代の流れを感じ、何だかさみしさを感じました。